山いちばの業務紹介 山林境界線の杭打ち

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山林 境界杭

山林売買・管理の会社「山いちば」の業務の一つに、山林境界線の策定があります。

山林の境界線は尾根や谷に沿って定められている場合が多いのですが、公図を見ても不明瞭な場合が多く、場所によっては石や立木が目印というところもあり、境界を決めた当事者が亡くなると状況がわからなくなります。

そのため、代を経ることに境界があいまいになり、売却時や相続時によく問題が発生します。

しかし、いざ山林境界線を定めようとすると、事前の資料調査やヒアリング、現地調査が必要で、かなりの時間と労力がかかります。境界が決まったら、目印となる杭打ちも必要です。

今回はとあるお客様のご依頼で京都市郊外の山に入り、境界線を確定させるために杭打ちをしてきたので、その様子をご紹介します。

たかが杭打ちと侮ることなかれ・・・山中で杭を打って回るのは結構大変でしたよ (^^;

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境界線杭打ちはかなりの重労働

雪が残る山林

今回杭打ちした山は京都市郊外にあります。市内の中心部から直線距離でほんの10キロほどしか離れていませんが、山林内には雪が残り、道は凍ってアイスバーンになっています。

山の面積は3ヘクタールほどで、隣地との境界は谷や尾根に沿って線引きされています。古い境界杭も残っていましたが、今回はすべて新しい杭に交換します。

山の入口付近には雪が積もり、まるで雪山で作業するような感じです。このような場所では、前回の記事で紹介したスパイク長靴が必須です。

参考記事 林業や山歩きに必須! スパイク長靴なら斜面や雪でも大丈夫

事前の調査で境界は確定しているので、今回は隣地との間に境界杭を打っていきます。境界杭は赤いプラスチック製で、ゴムハンマーで叩きながら地中に埋め込んでいきます。

境界杭打ち作業

境界杭はお互い目視できるぐらいの距離、およそ数十メーターぐらいの間隔で打ち込みます。

山林 境界杭打ち作業

境界杭が簡単に抜けるようでは困るので、しっかり打ち込まないといけません。場所によっては土が固かったり、木の根が邪魔をしてなかなか刺さりません。

山林 境界杭打ち作業

境界杭自体はプラスチック製なのでそれほど重くはありませんが、境界杭がたくさん入った袋を担ぎながら山中を歩き回るのは大変です。

山林 境界杭打ち作業

今回の作業では40本以上の境界杭を打ちました。赤くて大きな杭は山中でもよく目立ちます。

山林 境界杭打ち作業

山林境界線の確定はなかなかの重労働です。境界杭はかなり深く打たないといけないし、さらに境界杭を背負って山歩きをしないといけません。一日やるとクタクタになります。

山林の境界杭はおおよその目安

境界杭は必ずしも境界線上に打つとは限らず、大抵は数十センチ~数メートルほどずれています。この杭も図面上の境界である尾根の真上ではなく、少し離れた位置にあります。

山林 境界杭

山林の境界は一般の土地と違って面積が大きく、地形が複雑で高低差が大きいため、精密に測量することはほぼ不可能です。また、山の中は立木や石などの障害物が多いので、図面上の正確な位置に境界杭を打てるわけではありません。

そのため、境界杭は正確な線引を表すものではなく、「この尾根」や「この谷」という境界の存在を表す目的で使います。

山林 境界杭

最近はGPSを使った簡易測量によって、地図上の数値で境界の位置を記録することができるようになりました。GPS測量と境界杭を組み合わせることで、誰にでもわかる境界線管理が可能になっています。

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山林の境界線問題 進まぬ山林境界の明確化

山林境界線の確定は、地道な資料調査やヒアリング、現地調査が必要で、とても時間と労力がかかる作業です。また、集落の共有林や相続などで分筆された山林の場合は、調査がさらに難しくなります。

しかし、境界線の確定は費用と手間がかかるだけでなく、所有者にとってメリットがわかりにくいため、なかなか進んでいないのが現状です。

所有者不明土地問題研究会によると、2016年時点で所有者不明の土地が410万ヘクタールあり、このまま対策を講じないと、2040年には北海道と同規模の約780万ヘクタールまで達するそうです。もちろん、この数値には山林も含まれます。

国土交通省 2040年の所有者不明土地面積

※ 一般財団法人 国土計画協会 所有者不明土地問題研究会資料より

また、国交省による試算では、2050年までに新たに最大47万ヘクタール、国内の森林面積の1.9%にあたる所有者が不明になるそうです。

正確に測量を行う地籍調査も、山村部では44%(平成26年度末)しか進んでおらず、1,000万ヘクタールもの森林が未調査のまま放置されています。日本の森林面積は2,500万ヘクタールで、国土の2/3が森林です。1,000万ヘクタールということは、その4割にあたります。

参照 山村境界基本調査|地籍調査Webサイト

山林の境界線は尾根や谷に沿って定められている場合が多いのですが、公図に記載された境界と一致しないことがよくあります。

山によっては大きな石や立木が境界の目印という場合もありますが、年月が経つにつれ尾根や谷が崩れて地形が変わり、目印の石や立木が消えてしまうことも多く、境界を決めた当事者が亡くなると状況がわからなくなります。

このような状態を放置すると、山林の売却時や相続時に問題が発生するだけでなく、所有者不明の山林は管理や整備ができないため、山がどんどん荒廃していきます。

日本国土のおよそ2/3は森林です。その中でも企業、個人が所有する「私有林」は全体の約58%を占めています。日本の美しい自然を守り、確実に次世代へと伝承していくために、山林境界線の策定を急ぐ必要があります。

山いちばでは、山林境界線の策定業務を積極的に行っています。山林の境界線でお困りの際は、お気軽に山いちばへご相談下さい。

参考 次世代への伝承と財産保全に 山林境界線の策定を

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