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華東国際珠宝城 世界最大の淡水真珠卸市場

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華東国際珠宝城

中国旅行記 第2回目は、世界最大の淡水真珠の街、義烏と杭州のちょうど中間あたりにある浙江省諸曁市山下湖の巨大真珠市場「華東国際珠宝城」をご紹介します。

現在、世界中で生産されている真珠の90%以上が中国産で、中でも江蘇省、浙江省の2省で淡水真珠の約7割が生産されています。それらの淡水真珠は主に杭州・蘇州の真珠卸市場に集められて取引されますが、ここ「華東国際珠宝城」の取引シェアだけで80%以上を占めているそうです。

義烏に負けず劣らず、こちらの真珠卸市場もとにかく巨大で、華東国際珠宝城の中には真珠の卸販売をはじめ、装飾加工、部品、ビジネスマッチングサービスなど、真珠に関連するお店が2000軒以上並んでいます。

※ この記事の横並び画像はクリックすると拡大するようになってます。

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巨大真珠市場 華東国際珠宝城

中国 華東国際珠宝城

中国の浙江省諸曁市にある華東国際珠宝城(华东国际珠宝城、浙江诸暨山下湖)は、中国のみならず、世界でも最大規模を誇る真珠卸市場です。

華東国際珠宝城の公式サイトはこちらです(中国語と英語のみ)。

http://www.cpjcity.com/

淡水真珠養殖の本場である江蘇省、浙江省をはじめ、各地の淡水真珠がここに集められて取引されます。その面積は41万㎡、内部には2380もの店舗が並び、淡水真珠の中国国内取引シェアは80%以上を占めています。

中国 華東国際珠宝城

華東国際珠宝城がある山下湖の周辺では淡水真珠の養殖が盛んに行われており、ここで生産された淡水真珠も華東国際珠宝城での取引を経て、北京や上海などの真珠市場に出荷されます。また、宝飾品の本場、香港で取引される淡水真珠の90%以上は華東国際珠宝城を経由しているそうです。

華東国際珠宝城は真珠の卸売市場なので、店舗の多くが真珠の卸販売店ですが、それ以外にも装飾加工業者や、金物やチェーンなどの部品、加工用の工具、外装用の箱、海外宝飾店の営業所、そして真珠の流通をサポートする保税倉庫、流通、電子商取引、コンベンション、金融など、真珠に関連したありとあらゆる業種が揃い、ここ1か所で真珠のビジネスが全て完結すると言っても過言ではありません。

中国 華東国際珠宝城 真珠卸売店 中国 華東国際珠宝城 真珠ケース
中国 華東国際珠宝城 装飾金具 中国 華東国際珠宝城 真珠加工用工具

ちなみに浙江省諸曁市は上海から250キロ、杭州からは90キロに位置する工業都市で、淡水真珠以外にも靴下とネクタイ市場、銅の加工で中国一を誇ります。また、中国古代四大美女の一人で、傾国の美女とも言われる西施の出身地でもあります。日本ではなじみのない名前ですが、楊貴妃とかクレオパトラみたいなもんでしょうか。

華東国際珠宝城の真珠販売店

中国 華東国際珠宝城の内部

華東国際珠宝城の内部にはたくさんの店舗が並んでいます。メインはもちろん真珠の卸売店ですが、きちんとしたお店を構えているところからカウンター形式まで、いろんなスタイルのお店があります。

中国 華東国際珠宝城 真珠販売店 中国 華東国際珠宝城 真珠販売店
中国 華東国際珠宝城 真珠販売店 中国 華東国際珠宝城 真珠販売店

お店の中では無造作に真珠が並べられていました。小売ではなく卸売の店舗なので、きちんとディスプレイする必要はないのでしょう。それにしてもいろんな種類の真珠がありますねぇ。色や形も様々です。

華東国際珠宝城 真珠 華東国際珠宝城 真珠
華東国際珠宝城 真珠 華東国際珠宝城 真珠

お店に入って真珠を見せてもらいました。一般的な白をはじめ、ピンク、ゴールド、ブラックなど様々な色があります。形も丸だけでなく、オーバル、ドロップ、歪な形のバロックやケシなど色々です。

華東国際珠宝城 真珠 華東国際珠宝城 真珠

真珠の値打ちは大きさで決まる部分が大きいので、サイズを測る道具、パールゲージできちんと大きさを測ります。

真珠 パールゲージ 真珠 パールゲージ

真珠の加工販売をされている方のお宅にもお邪魔して、マンションの一室にある作業場を見学させてもらいます。元々義烏の真珠卸売店に勤めていたそうですが、独立して自分のビジネスを始めたとのこと。

真珠の卸だけでなく、奥さんがデザインした真珠もネット通販で販売していて、売れ行きは悪くないそうです。

真珠工房 真珠工房

そしてお昼は近所の食堂へ。華東国際珠宝城は立派な建物ですが、その脇にある食堂はこんなもんです。このギャップが何とも中国らしい・・・(^^)

中国 食堂

で、出たぁ・・・アヒルの頭です。やっぱり中国に来たらこういうものを食べないとねぇ (^^;

中国の食堂 アヒルの頭

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中国 真珠養殖の歴史

華東国際珠宝城 真珠販売店

今のところ中国は真珠生産で9割のシェアを握る世界一の真珠生産国です。その歴史も古く、紀元前2300年ごろに真珠を用いたという記録があり、11世紀には「仏像真珠」と呼ばれる淡水真珠が生産されていたそうです。

日本では御木本幸吉が1893年に世界初となる半円真珠養殖に成功し、養殖真珠の生産体制が整った1950~60年代は日本産真珠が世界で9割のシェアを占めていましたが、1960年代に中国政府が真珠養殖を奨励し、農家の副業として真珠養殖が定着すると、たちまち生産量が伸びて1980年代半ばには中国の真珠生産量が世界一になりました。

当初は品質が悪く、マーケットではあまり評判のよろしくなかった中国製真珠も、真珠母貝の変更や養殖期間の長期化といった改善が行われて真珠の品質も向上し、今では世界で90%以上のシェアを占めるまでになりました。

かつては日本が世界の真珠マーケットに君臨していましたが、50年ほどで世界の真珠生産シェアが激変し、あっという間に中国が世界一になりました。それに従い、真珠取引の中心も香港に移っています。巨大な華東国際珠宝城を見ると、中国経済のスピード感やダイナミズムに圧倒されます。

真珠業界に携わる人でない限り、このような巨大真珠取引拠点を知ることはないでしょう。元々真珠に関しては何の知識もありませんが、華東国際珠宝城の訪問はいろいろ勉強になりました。

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