過去の個人情報流出や情報漏洩事件で流出したパスワードを無料でチェックできるサービス「Pwned Passwords」をご紹介します。
Pwned Passwords は、個人情報やパスワード漏洩を確認することができるサイト「Have I Been Pwned? (HIBP)」の一部機能として提供されています。
使い方はとても簡単で、調べたいパスワードを入力すると、Have I Been Pwned? に蓄積された漏洩情報データベースと一致したものを表示してくれます。
同一パスワードの使い回しは危険と言われており、サイバー犯罪者が入手した漏洩パスワードを手当たり次第入力して、芋づる式にアカウントを乗っ取られる可能性があります。
Pwned Passwords でパスワード漏洩を確認したら、1passwordのようなパスワードマネージャーを利用したり、使いまわしを避けるなどの自衛策を取るようにしてください。
Pwned Passwordsは日本語に対応していませんが、パスワードを入力するだけなのですぐに使えます。
Pwned Passwords の使い方
では、Pwned Passwords を使ってみましょう。まずは 以下からアクセスします。

トップページの入力欄に調べたいパスワードを入れて「pwned」をクリックしてください。
パスワード漏洩が見つからなかった場合は、緑の背景で「Good news — no pwnage found!」と表示されます。
パスワードが過去に漏洩していた場合は、赤い背景で「Oh no — pwned!」と表示されます。調べたパスワードは「abcdef」で、178,998件見つかっています。
続いて「123456」を調べてみると、何と23,174,662件も見つかりました。この結果を見ると、単純なパスワードを使うのはとても危険だということがわかりますね。
Pwned Passwords の漏洩リストはダウンロードすることができます。元のパスワードを保護するため、リスト化されたパスワードはSHA-1またはNTLMハッシュで暗号化されています。
パスワード使い回しの危険性
Pwned Passwords でパスワード漏洩を確認したら、すぐにパスワードを変更してください。ここで見つかったパスワードは、いつ攻撃対象になってもおかしくはありません。
流出したパスワードがダークウェブなどの違法サイトに流通すると、サイバー犯罪者がそれを入手して、不正アクセスやスパム、フィッシングなどに利用される可能性があります。
異なるサイトごとに違うパスワードを覚えるのは大変なので、同じパスワードを使い回すことはよくありますが、面倒でも全て変更したほうがよいでしょう。
漏洩したパスワードを他のSNSやウェブサービス、通販サイトに手当たり次第入力してハッキングするツールもあり、パスワードを使いまわしている場合は、芋づる式にアカウントを乗っ取られたり、不正にログインされるかもしれません。
Have I Been Pwned では、パスワードマネージャー「1Password」の利用、2段階認証の導入、通知サービスに登録することを推奨しています。
ちなみに、米国セキュリティ企業 SplashData の2019年度ワーストパスワードTOP50を見ると、10位までは次のようになっています。該当するパスワードを使っている場合は、すぐに変更してください。
- 123456
- 123456789
- qwerty
- password
- 1234567
- 12345678
- 12345
- iloveyou
- 111111
- 123123
100位までのランキングは以下をどうぞ。最悪パスワードランキングにリストアップされているような単純なパスワードは、ほぼ間違いなくパスワードリスト攻撃の対象になると思ってください。

Have I Been Pwned? で情報漏洩をチェック
Pwned Passwords は、セキュリティ研究者のTroy Hunt (トロイ・ハント) 氏が運営しているサイト「Have I Been Pwned? (HIBP)」の一部機能として提供されています。
こちらには過去の個人情報漏洩事件で流出した766件の流出サイトや130億件ものアカウント情報(2024年4月現在)がデータベースに蓄積されており、パスワードだけでなく、他の個人情報や漏洩件数、漏洩元のサイトなどもチェックできるので、詳細に調べるなら Have I Been Pwned? の使用をオススメします。

英語はどうしても苦手という方は、日本語で個人情報漏洩をチェックできる Firefox Monitor を使ってください。こちらも Have I Been Pwned?と 同じデータベースを利用しています。

ただし、利用できる機能や検索できる情報は Have I Been Pwned? よりも制限されています。
Chromeブラウザをお使いの方は、Googleが提供するセキュリティツール「パスワードチェックアップ」もオススメです。