iPhoneのバッテリー容量やバッテリーの劣化状況は、最新のiOS 11.3からバッテリー診断アプリを使わなくても確認できるようになりました。
従来のiOSには、バッテリー容量や劣化状況を数値で表示してくれる機能がありませんでした。そのため、現時点のバッテリー容量や劣化を知るためには「バッテリーライフ(Battery Life)」のようなバッテリー診断アプリを使う必要がありました。
しかし、最新のiOS 11.3から、設定内に「バッテリーの状態(ベータ)」が追加され、バッテリー容量の表示や、ピークパフォーマンス性能の管理、バッテリー交換を推奨する機能が新たに加わりました。
iPhoneのバッテリーが劣化すると、バッテリー容量が縮小して稼働時間が短くなったり、残量表示がおかしくなります。最近バッテリーの持ちが悪いなぁと感じたら、iOSの設定で確認してみてください。
iPhoneのバッテリー容量やバッテリー劣化状態は、以下で最新の確認方法を紹介しています。

iOS 11.3に「バッテリーの状態(ベータ)」が追加
Appleが3月30日にリリースした「iOS 11.3」から、設定内に「バッテリーの状態(ベータ)」が追加され、バッテリー容量の表示や、ピークパフォーマンス性能の管理、バッテリー交換を推奨する機能が新たに加わりました。
この機能を使えば、iOSの設定からバッテリーの状態を知ることができます。
この機能によって、バッテリーの劣化が進むと自動的にパフォーマンス管理が適用され、iPhoneの性能が低下するとともにバッテリー交換が推奨されるようになります。
バッテリーの状態を確認する
バッテリーの状態は、設定内の「バッテリー」をタップして確認します。
続いて「バッテリーの状態(ベータ)」をタップすると、現在のバッテリーの状態が確認できます。
バッテリーの最大容量は、新品のiPhoneと比較した容量が表示されています。先日バッテリーを交換したところなので、現在の容量はほぼ100%に近い数値となっています。
iPhoneに限らず、スマホやタブレットのバッテリーは充電を繰り返すうちに少しずつ劣化して、充電容量が減少していきます。この「最大容量」もバッテリーの劣化に従って数値が下がっていきます。
バッテリーが劣化すると、バッテリー容量が縮小して稼働時間が短くなったり、残量表示がおかしくなります。最近バッテリーの調子が悪いと感じたら、「バッテリーの状態(ベータ)」で確認してみてください。
ピークパフォーマンス性能の確認と管理
続いて iOS 11.3 から追加された「ピークパフォーマンス性能」を確認しましょう。
iOSにはバッテリーが劣化することで発生する「予期せぬシャットダウン」を防ぐため、iPhoneの性能をコントロールする「パフォーマンスの管理」機能が設けられています。
この機能は元々公表されていなかったため、アップルがiPhone旧モデルの性能を意図的に低下させたとして問題になり、iPhone6以降のモデルについて、バッテリー交換費用を3200円に値下げするという事態になりました。
iOS 11.3 からは、ピークパフォーマンス性能の外部確認が可能となり、パフォーマンスの管理によるピークパフォーマンス性能の低下も外部から制御できるようになりました。
iOSのピークパフォーマンス性能は、「バッテリーの状態(ベータ)」で確認できます。
現時点ではバッテリーがほとんど劣化していないので、パフォーマンスの管理は適用されず、「お使いのバッテリーは、現在、標準のピークパフォーマンスに対応しています。」という表示になっています。
この表示はバッテリーの劣化が進み、予期せぬシャットダウンが発生するようになると「この iPhone で、必要なピーク電力をバッテリーが供給できなくなったため、突然のシャットダウンが発生しました。この現象が再度発生しないように、パフォーマンス管理が適用されました。」に変わり、iPhoneの性能が低下します。
パフォーマンス管理が適用されると、アプリの起動に時間がかかったり、バックライトが暗くなるといった症状が現れますが、通話品質やデータ通信速度、各種センサー類などは影響を受けません。
ここで表示される「無効にする」をタップすると、パフォーマンス管理を無効にすることもできます。ただし、手動で再度有効化することはできないので、無効化するときは注意してください。
また、バッテリー交換を推奨する「お使いのバッテリーは著しく劣化しています。Apple 正規サービスプロバイダでバッテリーを交換すると、最大限のパフォーマンスや容量を取り戻すことができます。」も表示されます。
バッテリーの劣化状態はiOSでチェックしよう
iPhoneのバッテリーが劣化すると、バッテリー残量が正常に表示されなくなります。
ついさっきまでバッテリー残量30%と表示されていたのに、突然残量が1%になったり、まだ十分にバッテリー容量があるはずなのに、なぜか電源が切れたりします。
この状態で使い続けても問題はありませんが、いざというときに充電切れでは困りますよね。バッテリーがおかしいと思ったら、iOSの新機能「バッテリーの状態(ベータ)」を使って、バッテリーの劣化状態を確認してみてください。
※ 先日Appleから発表された2019年1月1日以降のiPhoneバッテリー交換費用は、iPhone X が7,800円、その他すべてのiPhoneが5,400円に改定されるとのことです。
もしバッテリーが劣化しても、2018年中であれば 3,200円、2019年以降でも5,400円(iPhoneXは7,800円)でバッテリーが復活しますよ。交換はたったの30分で済みます。
